東大阪市議会議員

松平 要

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2015年の市議選にあたっての政見



- 松平要はこう考えます -

 
政務活動費は市民目線で0円からの見直しを!

政務活動費は市民からの預かり金です。使った分は報告し、余れば返すのは当たり前です。
市議会は5万円の減額を決定しましたが、金額の問題ではなく、中身が大切です。

 
脱原発を後押しする自治体の施策

かつて原発反対を訴え続けてきた社会党。その流れをくむ新社会党の真価が問われる問題です。 自治体からはじめる脱原発について考えます。

 
教育と子どもの安全

何かがおかしい、今の教育。本当の教育とはどうあるべきかについて考えます。
今年も多文化共生の町東大阪にふさわしくない公民教科書が採択されました。内容の問題点と決定の方法について疑問を投げかけています。

 
若者の未来を応援し、ものづくりの次代の担い手となる施策

若者の未来にのしかかる奨学金の返済。奨学金の利息補助で若者のを応援し、ものづくりの町、東大阪の次代の担い手を育てます。

 
中小企業振興策と福祉・文化施策


ものづくりの町東大阪の再建は、ワクワクする施策とセットで考えます。


 
議員定数削減について

今回の選挙でも、前回に引き続き4議席が減少しました。「身を切る」といいますが、議席を減らすことが果たして市民のためになるのでしょうか。これでいいのかなと考えます。
 

 


 

政務活動費は市民目線でゼロ円からの見直しを!

 
行政を監視する役割の議会が、政務活動費の使い道をめぐって行政からチェックされるほど、恥ずかしく情けないことはありません。
監査の結果で松平には一点の曇りもないことが明らかになりましたが、8割の議員が政務活動費の使い道に問題があることが判りました。
スネに傷もつ議員では、しっかり行政を監視することはできません。市民目線で行政を監視するために、まず議員みずからが襟を正さなければなりません。
行政を監視し、施策を提案するために市民の税金から「お預かりしている」政務調査費ですから、市民目線で見直しを進めます
 

    松平要は主張しています

 
兵庫県の「号泣県議」に端を発した政務活動費の不適切な使用問題は、東大阪市議会にも大きな影を落としました。
東大阪市議会各会派による不適切支出に伴う返還額は、5年間で総額約5000万円にも上り、全国最大規模となることが判明しました。
最大会派選出の議長は「返せばええねんやろ」と開き直りましたが、もとよりそれで政治家の政治的・道義的責任が消えるわけではありません。
野田市長は全会派・議員の政務活動費の支出に関して監査請求を行い、監査委員は8割もの議員に合わせて1488万円の不適切な支出があったとする監査結果を報告しました。
市長はこれを受けて、とくに悪質な2件を詐欺、有印公文書作成、同行使などで刑事告訴しました。
本来、行政のあり方をチェックするべき議会が行政からチェックされるとは、何とも情けない限りです。これでは議会の役割を果たせません。
私も監査の対象となりましたが、全く問題はないということが証明されました。
私は、政務活動費は本来「議員が支障なく政務調査活動を行えるようにするために設けられた制度」であり、運用ルールが甘くかつチェック体制が十分でなかったことが問題である、と指摘しています。
今一度制度の厳格で適正な運用をするために、「ゼロからの見直し」が急務であると訴えています。

 

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脱原発を後押しする自治体の施策

 
子孫に安全な地球を残すのが私たちの責務です

福井で事故が起これば?!

 
福島原発事故は他人事ではありません。福井で今回の原発事故と同様の事故が起これば近畿の水瓶琵琶湖が汚染され大阪は壊滅です。
社会党時代から一貫して原発No!を主張し続けてきた新社会党の松平の出番です。1日も早く脱原発社会を作るため、自治体にできることを提言し、施策を進めていきます。



原子力発電について松平はこう考えます

   本当に安全なら、なぜ東京湾や大阪湾に作らないのでしょうか。送電コストを考えるとその方が効率的なのに。
本当に安全なら、地元になぜ多額の補助金をだすのでしょうか。ヤッパリ安全ではなかったんです。
昔の社会党は当初から原発に反対していました。
社会党が反原発を主張していた頃には、原子力発電所での大きな事故は皆無でした。
社会党が政権入りするに際して原発容認に傾いてから、各地で原発事故が起こりました。
そして、今回の福島での大惨事になりました。
やはり、社会には抵抗勢力が必要だと痛感しました。
同時に、反対の声を出し続けながら、事故を防げなかった無力を恥じています。
 
原発問題は私たちの責務・若者達の選択

さて、若い方におたずねします。私たちの世代の危険な遺産を本当に引き受けてもらえますか?
40代以上の世代の方におたずねします。子どもや孫に危険な遺産を残しますか?
私は今年58歳になります。仮に放射能に汚染されても発病と寿命が同じ頃ですからあきらめもつきます。しかし、私たちの世代の子や孫はそうでありません。
私たちの世代にできること・・・
電力を湯水のごとく使ってきた私たちの世代は少なくとも原子力に頼らなくてもすむ程度の節電社会を次代に残しましょう。
ただし、今の節電キャンペーンは「だから原発必要でしょう」のキャンペーンだと、疑っています。
私たちが心から、子や孫の代に負の遺産を引き渡したくないとの願いを込めた節電運動を私の手で起こしていこうと思っています。

 
許せない関電の二者択一

とある柔らかい心理学の本に「(知り合って間もない)女性を食事に誘う方法」というのがありました。
「食事、ご一緒できませんか?」では、「はい」と応える人はほとんどないそうです。ところが「和食かイタリアン、どちらにします?」と問いかけると、ほとんどの人がどちらかでOKを出すようです。
「どっちも嫌」という選択肢がありながらです。それが人間心理の「隙」というか「虚」というものだと解説されてました。
「原発再開か電気料金値上げか」と迫られて戸惑っている人が多くおられると思いますが、「どっちも嫌や!」という権利は住民にはないのでしょうか。
「命か暮らしか」ではなく、当然「命も暮らしも」。「背に腹は代えられない」のだったら、「背も腹も」です。
「国民(住民)の命と暮らしと財産を守る」ことは憲法や地方自治法が規定している政府や地方行政の責務なのですから、1電力会社が二者択一を突きつけてくるべきものではないのです。

「ものづくり」の町だから中小零細企業に電力の保証を!

関電の二者択一は中小企業にとってはさらに深刻です。
東大阪市はものづくりの町として中小零細企業への安定した電力供給策を進めていくことが求められています。市をあげての省エネルギー運動を進め、ものづくりの現場への電力を確保します。

子ども達の給食は大丈夫か?

福島原発の放射能汚染は現地周辺の農水産物に広がっています。
恐ろしい内部被曝から子ども達を守るため、給食の食材の放射能汚染チェックを強化します。この間、学校給食を放射能汚染から守るため市民団体のみなさんと一緒に市教委への要請に参加してきました。
「未来を担う子ども達の命と健康を守るための予算は出し惜しみしてはならない。」と訴えています。


市でできること

 市議選にあたり、今までも行政に求めてきたことですが、これからも引き続き次のことを訴えていきます。
脱原発を後押しする自治体施策を提言します。
① 学校などの公的施設や街灯のLED化促進
② 市立の学校園では体育館の屋上の太陽光発電など、電力の自給自足をはかり、同時に子ども達への環境教育に生かします。(一部の民間保育園ではすでに実施しています)
③ ゴミ焼却を利用した火力発電
現在立て替え計画の焼却場で数千世帯の電力供給をはかります
④ 風力、太陽光発電の助成を拡大させます。
⑤ 市民主体の節電運動
私たちなりにエネルギーと暮らしを見直すために取り組みたいものです。市民こぞって楽しみながら節電できる施策を提言します。

⑥ 何よりも早急に学校給食の安全対策のための予算の増額を求めていきます。


 

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教育と子どもの安全

子ども達がなんだかおかしい-このままでいいんだろうか
-教育について松平はこう考えます


  人を育てるのは三つの分野があります。知育、徳育、体育です。
相撲の世界では、心・技・体と表現されていますが、この三つの分野がバランス良く発達させることが教育の目的だと考えます。
最近の学校教育は知育、その中でも受験に必要な知識の詰め込みになっています。
その結果、エリート校を出ても社会に出たとたんに挫折して引きこもるという昨今の風潮をうみだしています。知力偏重の弊害があきらかになっています。
毎日新聞の最近のアンケートでも親たちの多くは、心の豊かさ強さ、健康な体づくりを教育に求 めています。
こうした人が生きていく上で大切なことが受験には不要なものになっていることが今日の様々な 社会的問題の背景になっているように思います。


心と体を育む教育を目指します


徳育は戦前の修身への反省から戦後は否定的に扱われていましたが、哲学、道徳だけでなく、美 術や音楽などの情操教育まで含めた、「感性を研く教育」と私はとらえています。
体育はスポーツ技術にとどまらず、チームワークや克己心、その裏返しとして相手への尊敬や思いやりの心を育みます。特に日本古来の武道は礼儀作法を基本に、自分と向き合い、相手と向き合う中で人生そのものを深く考えるヒントを与えてくれます。
私の尊敬する合気道の塩田剛三先生は「合気道の極意とは自分を殺しに来た相手と友達になることです」とおっしゃいました。人としての生き方を考える上でとても深い言葉と思います。
今こそ、豊かで強く優しい心を持った、たくましい若者像が求められています。そうした豊かな 「人間力」の裾野の上に知識の塔をたてることが望ましい教育の姿ではないでしょうか。
一方で、スポーツや武道の指導者が減っていることも問題です。教員にだけ任せるのではなく、 地域におられる指導者の協力を得て「豊かな人づくり」を目指します。


教育変える具体の施策


スポーツ・武道の振興でたくましい体と豊かな心を育みます。
遊び場や野外活動の施設の充実、クラブ活動の活性で心も体も育てる教育を目指します。
大阪が誇る文化である落語や漫才を教育に取り入れることで、聞く力を身につけながら情操を育てます。
子どもの頃から本物の絵や音楽とふれ合う機会を増やすため美術センターの活用や、50万都市にふさわしい音楽演劇ホールの建設を進めます。
教育は幼稚園や保育所からはじまります。待機児童を解消して女性の就労を応援するだけにとどまらず修学前教育にも力をいれます。


平和教育の徹底と多文化共生の町にふさわしい教育、教科書の選定


戦後70年が経ち、戦争体験者が年々少なくなります。学校こそ平和の伝承の重要な現場にならなければ行けません。
また、多くの外国籍の人々が暮らす多文化共生の町にふさわしい国際感覚豊かな教育を進めます。
4年前に引き続き今年も中学の公民教科書に育鵬社の教科書が採択されました。この教科書の中身は平和教育の視点からも多文化共生の視点からも大変偏った中身になっています。
しかも選定委員会でノミネートさえされていないこの教科書が教育委員会の会議で議論も賛否採決もなく採択されました。
教育の統制が進み、戦前のもの言えぬ国民作りを彷彿とされる事態になっています。


 子ども達の安全の確保


緊急の課題として、小学校の給食の食材の安全対策を充実させます。本市は先進市に比べ食材の放射能チェックが遅れています。恐ろしい内部被曝から子ども達を守るために惜しんではいけない予算だと考えます。
また、中学校の補助給食を実施に取り組みます。本物の栄養が必要な中学生の栄養バランスが崩れています。最小の経費で最大の効果を生むように理想的な中学校の補助給食を提案します。
 

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若者の未来を応援し、ものづくりの次代の担い手となる施策
 
奨学金の利息補助で若者の未来を応援!
ものづくりの後継者の育成を!




 


大内教授が2年前に調査したところでは、学生の半数以上が奨学金を借りています。
原因は親の年収の減少で、その親自身が未だに奨学金を返済し終えていないという実例も報告されています。
親が自分の奨学金の返済のために子どもの学費を出してやれない、その子が親になれば、同様に自分の子に学費を出してられないという悪循環がずっと続いていきます。
さらに深刻なのは、大卒者の就職率の低下です。また、就職できても非正規が大半を占めたちまち奨学金の返済に追われ、若者の未来は出口のないトンネルのように暗いものになっています。
本来奨学金は一所懸命に勉学する学生を支援するためのものでした。学業を終え社会に出れば働いて社会に還元することで奨学金はチャラになるべきもので、多くの先進国はこうした給付型の奨学金になっています。
少なくとも無利子、さらには返済しなくて良い給付型の割合拡大で返済地獄の悪循環を断って、若者の未来を明るいモノしなければなりません。

 
松平要は主張しています


東大阪市は中小零細企業が密集した文字通り「ものづくりの町」です。アベノミクスに見られるように今の自民党の景気施策は経済の土台である「ものづくり」をおろそかに考えているように感じられます。
中小零細企業の実態を聞き取ると、〇仕事の確保、〇受注単価の安定、〇運転資金の確保などの様々の要望yは悩みがありますが、その中でも後継者の育成、確保があげられています。「安定した仕事と収入がないと若い人が定着せず、後継者がいないと事業拡大や融資も決断できない」と多くの経営者が訴えています。
そこで、奨学金をめぐって、若者の未来を応援するために、政府の要請運動と平行して、
東大阪の中小零細企業で働く若者の奨学金返済利息を補助する
ことを提案し、事業化していきたいと考えています。
市内中小零細企業の後継者作りを支援し、若者が集まる活気ある街づくりのためにも有効な施策だと考えます。

 

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中小企業振興策と福祉・文化施策
 
東大阪の中小企業の活性化
ものづくりの町東大阪は中小企業が元気になってはじめて町が元気になります。



  脱原発需要に向けた新たな産業を導入し、仕事を東大阪に持ってきます。
東大阪の技術力で脱原発産業の先端を行く新たな都市経営戦略を進めます。
関西電力の節電キャンペーンでは、企業一律15%削減となっており中小零細企業にし わ寄せが来ました。節約とは無駄をなくすことであって、必要なものをなくしては本末転倒です。
熱中症を防止するための高齢者のエアコンもそうです。必要なところを大切にし、不要なものを節約するのが本来の姿です。関電の節電キャンペーンはその点でとても雑なものになっています。こんなところにも節電から原発再開キャンペーンの意図が隠れているように思います。
節電運動の中でも中小零細企業が活動できる電力の補給を確保します。また世界に誇る技術を継承するためにも後継者作りを支援する施策を提案します。奨学金の利息補助もその一つです。


ワクワクする施策の展開


・文化の薫り高い街作り 府下屈指の文化ホールの建設を!

永和の市民会館は早々と閉館になり、八戸ノ里に予定の新市民会館もアクセス道路の整備などまだまだ課題が残っています。今後、様々な計画変更も予想されますが、専門家や利用者の声を反映し、50万の中核市にふさわしい文化ホールの建設を進めます。

・笑いの文化を大切に-「漫才発祥の地、東大阪」を発信

東大阪市は漫才発祥の地です。池島町出身の玉子屋円辰さんが近代漫才の創始者です。同じく池島町出身の岡田政太郎さんは、はじめて漫才などの諸芸を中心にした寄席をはじめた人で、今日の吉本興業へつながる源流を作りました。
上方漫才のビックネームである「荒川」は円辰さんの弟子で荒川在住の荒川浅丸さんが屋号として名乗ったことにはじまります。浅丸さんは円辰さんが巻いた上方漫才のためを見事に花開かせ最盛期には200人を越える弟子を抱えていました。その弟子からさらに「いとし・こいし」さんや「人生幸路」さんなどの逸材が生まれています。河内の豊かで人情味あふれる風土が近代漫才の土壌になりました。
漫才発祥の地を積極的にアピールすると共に若手芸人が腕を磨く場所を作ります。
笑いは人体の免疫力を高め元気で長生きの秘薬です。
また、落語や漫才などの話芸は現代の子ども達に欠けている「聴く力」を身につけさせます。
ここでも笑いの文化が役立ちます。高齢者に喜んでもらい、子ども達に笑いの文化を伝承する施
 策を提案します。「笑いで子育て、病知らず」です。


 

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議員定数削減について

 
定数削減を考える-もっと多くの議論が必要では?
-議員の定数について松平はこう考えます



4年前に引き続き、2015年の今回もまた議席が4議席減少しました。さらに30議席に減少させる公約を掲げている党もあります。「身を切る改革」とのキャッチフレーズですが、はたして定数削減が身を切ることになるのでしょうか。?
東大阪市の人口は現在約50万人、多様な住民ニーズを市政に届けるために38人で十分なのでしょうか。むしろ、議員が自分の身を切るより、市民の声が届くパイプを狭く小さくさせているだけのようにも思います。
よく人口1人あたりの医師の数ということがいわれます。住民が十分な医療サービスを受けるために必要な医師数で、これが医療水準のひとつのバロメーターになります。議員の定数も同じことで、「減らせば良い」ではなく、住民の声を市政に反映するために必要な議員数はどうなのかというところから議論を始めるべきです。
また削減が是としても、削減の効果は、住民がもっと身近に市議会を知ることのできる施策に使わなければなりません。
例えば今回の政務活動費の返還状況の報告や党派会派の討論会のケーブルテレビ放映。本会議や委員会の審議をテーマ別、議員別に検索し、図書館やリージョンセンターでのビデオやDVDを放映したり、貸し出したりする費用にあてることで、有権者の判断材料を豊富にし、議員と議会の質を向上に役立てることが大切です。
  平成7年には50議席が現在38議席、実に12議席の減です。概算でも年間で約2億円以上の経費削減がされているはずですが、その削減金がどこに使われたのか、それが果たして市民のために使われているのか誰も明らかにしていません。
定数削減をすれば鬼の首を取ったかのように自慢する議員を私は信用しません。大切なのは自分の時間や労力をいとわずに市民生活向上のために研鑽を続けることが本当の「身を切る」ことだと思っています。そうした努力をしない代わりに定数削減するなら、大きな勘違いだといわざるを得ません。


議員定数削減に関する意見(2011年の本会議発言から)


議長のお許しがありましたので、私は本議会に提案されました議員定数削減案に対する所見を 開陳いたします。
昨今の定数削減は他の自治体議会との比較だけがよりどころとなっており、合理的な根拠も、 適正とする最終目標値も不明確です。隣市が減らしたからこちらも減らすという不毛で際限のない削減競争があおられているように感じられてなりません。こうした削減競争は根拠も、目標値も不明確であるばかりではく、少数市民の意見が反映されず、地方自治の本旨にも反するものとなる恐れすらあります。
市会議員の仕事は議会だけではありません。市民に一番近い政治家であり、日常的に多くの相談や要望が寄せられています。その日のうちに解決できるものもあれば、何カ月もかかるものもあります。議員は住所、電話番号まで公表しており、土曜、日曜、早朝、夜間に関係なく市民から声が寄せられています。本市だけではないでしょうが、縦割り行政の弊害から、市民のニーズに行政が的確に応えられず、議員が行政間のコーディーネート役をしなければならないなど、行政の補完機能も果たしています。
この点から、現状では人口1万人に一人の議員が最低限必要な員数ではないかと考えます。議席の法定数もこうしたことを加味して定められていると考えます。
議席の妥当性は人口だけでなく面積にも左右されます。面積の点では本市の定員は過剰だと思います。一方で、市民の階層の多様性も議席数に大きな影響を与える要素です。本市はベッドタウンでもなく、企業城下町でもなく、農村でもありません。しかし、それらの要素をすべて併せ持つ多様性に富んだ自治体です。市内就業率と就業先を考えただけでも北摂などのベッドタウンとは町の有り姿がちがうことが一目瞭然です。
当然市民ニーズも多様性を持ったもになります。少数の市民の声を吸い上げるには「単色自治体」に比べてより多くの議員を必要とします。
一方でこうした活動は議員本来の活動ではないとの批判があります。まったく同感ですが、それは将来のあるべき姿であって現状ではありません。各校区やリージョンごとで住民代表者会議がもたれ、投票率も7割を超えるほどに市政の情報が市民の身近になり、縦割り行政が是正されるであろう近い将来には、市議会も純然たる審議機関として30名程度で十分であると考えます。
しかしながら、現状での機械的な削減はますます市民の議会離れ、投票率の低下という悪循環を生み出します。大政党の寡占が進み、少数の市民の声が届かなくなる。ますます大政党に市政が握られる。有権者の棄権が増える。さらに寡占が進むという悪循環が予想されます。
削減の一つの理由として「財政が厳しい状況にあり、議会も身を削って範を示すべきだということ」があります。しかしそれは俗論への悪しき迎合であり、そこには高邁な理念も、議会や議員のあるべき姿や将来の展望もありません。
財政面からいえば厳しい時代からこそ、議会がこれまで以上にがんばって、何がムダで何が必要なのかを見極めることが大事だと考えます。私が見る限り、行政内部においてトップダウンがまかり通っている感は否めず、職員が自由闊達に必要な時間を分確保しての議論がなされているようには思えません。行政のチェックができるのは制度的にも実質的にも議会に勝るものはないと私は考えます。その議会費は全予算のわずかに1%に満たず、議員報酬はその一部に過ぎません。それを削るよりも残りの99%がどうなのか、そのチェックこそ、市民が議会に求めている役割ではないでしょうか。
このように議会活動を中心した、広範囲となる行政のチェック、種々の法律や制度の調査研究・政策提案に加え、市民相談に応じ、市民への情報提供や啓発を含むものが議員の職責であり、その内容に濃淡こそあれ、多くの議員がこれらの活動に携わっていることと思います。
しかしながら、このような議員の職責、活動の全容はなかなか市民の皆さんには知られていません。議会傍聴に来られる方はまだまだ少なく、市議会のホームページを見られる方もわずかです。ましてや本会議や委員会の会議録まで目を通す方がどれぐらいいらっしゃるでしょうか。
また地方自治体において、市長と議会は二元代表制として、ともに住民を代表する機関として対等であり、互いに自己の権限を行使し、牽制しあうことで円滑に地方自治が運営されていくことが期待されています。
しかし市長は、自治法において当該普通地方公共団体を統轄し、これを代表し、予算の調製・提案・執行権等々で、現実面において強力な権限を有しています。加えて市職員全体のトップでもあり、マスコミの取材対象も議会よりは市長となっています。そのため二元代表制とはいえ市長と比べ、地方議会やその構成員である議員の存在感が薄くなりがちなのは否めない事実ではないでしょうか。
存在感が希薄になる、だから不要である、減らせば減らせられるだけ良い。という論理が定数削減の背景にあります。
それゆえに私たちには市民に議会の重要性や活動がこれまでより、もっとわかるように、現在進行中の議会改革や議会広報の改善に努めることはもちろん、議員個々も紙媒体にとどまらず、時代に合わせてホームページ、ブログといった広報手段にも取り組んでいくなどの努力が求められています。
大切なことは減らすことではなく、市民が議会や議員の活動をしっかり知って選挙で峻別し、良い議員、役に立つ議員を多く送り出すことです。大きな迂回路になりますが、これが将来への定数削減の本当の近道と考えます。
 

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